へんてこな食育
2010年5月19日 8:36
私のライフ・ワーク:食育。こちらは中学生と伝統食の調理。
写真中央が食の匠認定の女性。
みんな、ほとんどがボランティア。
肥満児なくせ・米国で給食改革・・・という記事が2010年5月16日の日経新聞社会面に掲載されていました。「ピザにフライドポテト、ピンク色の加工牛乳」そんな給食が一般的な米国では肥満の問題は深刻だ。記事によると英国出身の有名シェフが米ウエストバージニア州の小学校を訪問した際に目の当たりにした加工品だけの不健康な給食の現状。政府の給食の補助金からは経費を差し引いてたった1ドルしか食材購入にあてられない。安い冷凍加工食品に頼らざるを得ないという現状もある。
そんな中で有名シェフが取り組んだのが「ガーデン・トゥー・スクールカフェ」という学校の屋上や校庭、近所の菜園で栽培した野菜を給食にとりいれる活動。児童は食材を提供している農家を訪問し収穫を手伝うこともある。
加工品を地元の新鮮食材へ。日本の食全体へも同じ事が言えるのでは。実際自分で収穫すると美味しさも増す。
1ヶ月ほど前の新聞記事に大阪府の給食の取り組みが掲載されていた。橋本知事の公約である健康給食をオーダー制で注文するシステム。かなりありがたい話なのだが、なんと利用者が少なく採算割れしているというのだ。注文が面倒とか嫌いなものが入っている・・・などが利用をためらう理由だそう。では全員がお弁当を持参するかといえばそうでも無い。コンビニ調達も結構多いらしい。自家製弁当でも嫌いなものは避けるだろうし、野菜メニューはお弁当のおかずには難しいとお弁当暦15年の私自身も実感している。
なんだか日本人って物事のありがたさを忘れている。自分の好きなものだけを食べて大人たちはどうなっているのか・・・。
お砂糖と塩と油と化学調味料があれば、残念ながらなんとなく美味しいと感じてしまう食。その結果、糖尿病、高血圧、脂質異常症、肥満、味覚障害・・・あまり言いたくは無いけれど現実。
大手食品メーカーの食育も自分勝手。味覚授業を行う科学調味料メーカー、ハンバーガー会社の食育のホームページ。
素晴らしい大豆の知識を伝授する講義、主催するのは大豆での健康づくりを強調するお菓子の大手メーカー。DVDまで製作しているが、大豆の自給率の低さ(3-5%)にはふれていない。国内で生産者を支える活動など行っていない。米への政策変向で大豆生産の補助金も大幅カットなのに・・。
むしろ「良い食品」を販売する地方の企業のほうが、その存在だけで食育になる。
誰が誰のために食育を行っているのかしら・・・?
私の食育テーマは「食の選択・未来の選択」。一食ごとの自身の選択が、自分の健康やそして市場(生きる社会)すら変える・・・というメッセージ。100円ショップが日本に出始めた頃から発信し続けている事です。
ラベル: 総合