炭水化物の常識なくして美味しい野菜を語ることなかれ
2010年3月4日 14:19
驚いたことに若い女性がご飯を購入する金額よりお菓子を買う金額が多いというアンケート結果を目にした。同じ炭水化物(糖質と言うことが多い)のグループで、たとえば同じ160Kcal でも、体の中に入ればその動きは異なり、最終的に美容・健康にも影響するのだ。
食料が無い過酷な時代を生き延びてきた人類は低血糖にならない能力は抜群だが、下げる能力が弱い。日本人やアボリジニの人たちなどはこの傾向が強い。少量のインスリンで間に合ったので、インスリンを分泌する膵臓の能力は鍛えられなかったのだ。
消化・吸収が早い食品はインスリン分泌の急激な上昇も伴う。勢い血糖の下降もインスリンが分泌された分はやいと言われている。このような食品を高GI食品という。反対に消化、吸収がおだやかな食品はインスリン分泌も穏やか。低GI食品と呼ぶ。血糖の乱高下や無駄なインスリン分泌はアンチエイジングの邪魔をするし、ダイエットを左右する空腹感にも関わりがある。なにより余分なインスリンは脂肪を蓄積させるように働いてしまう。最近のアンチエイジングのテーマのひとつが低インスリン、つまり低GI食品を選んだり、組み合わせでインスリンを上げないように食事を摂取すること、である。
低炭水化物ダイエットがはやっているし、短期間での効果は立証ずみなのだが・・・結局リバウンド率も高く長期成績は良くない。元来、米や雑穀を主食にする農耕民族だった日本人、「ごはん」は体にしみついている。ココロを置き去りにしてダイエットは長続きしない。
低GI食品の例
野菜、きのこ、海藻類 (20程度)
大豆
フルーツ
玄米、ライ麦パン(40-50程度)
高GI食品の例 (80程度)
ドーナッツ
もち
白米ごはん
精製白パン
よって白米よりは玄米が良いし白いパンよりはライ麦パンがお勧めである。
これは精製されていない分だけ大切な栄養素がそぎ落とされていない、ということである。玄米は白米よりも食物繊維、マグネシウム、ビタミンB1、ナイアシンが5倍くらい多く含まれている。
玄米が苦手なら雑穀ごはんでも良い。雑穀のブレンドによりもちろん栄養価が変わってくるが、結構おいしい。
ドーナッツやデニッシュは脂質が多いし、食物繊維はほとんど含まれていないものが多い。
白米でも納豆などの大豆製品や野菜を一緒に食べることで味も栄養価もGI値のカウントも低下する。
朝のタンパク質摂取は体温上昇につながる。
朝からお菓子のようなものを主食にしていると冷えも便秘も改善しない。出勤してお菓子たべてサプリメント飲んでいる女性は・・・いろいろな意味でお勧めできないです。「いい女」率が低い。
いつ・どこで・だれと・なにを食べているのかわからない人々が増えている。
野菜の甘さは糖度の違いだけれども、こういった野菜の甘さ(複合糖質)は気にしなくてよい。低GI値が示す通り。
複合糖質は自然に近い形の食品、単純糖質は加工食品に多い・・と考えれば目安になる。
デニッシュよりはサツマイモを選ぶべし!美容の常識。反論意見もあるかもしれないけれど、食事は数値あわせの餌ではない。
これで栄養学の基礎知識はいったん終了です。
いよいよ春。美味しい野菜たちが収穫をまってるよ~。お楽しみに!