なぜ山葡萄が美容健康アンチエイジングに役立つのか?

2010年10月20日 18:32

40歳ごろがアンチエイジング世代への突入と考えよう。このころから基礎代謝が減り始め、ホルモンの分泌低下が開始する。すなわち生殖年齢後期、加齢のカーブが下り始める。

 

それ以前は健康的な食生活・運動習慣に心がけ、紫外線や乾燥、ストレスなどの外的要因を避ける。ただし現代の若い世代、ここの点から問題があるために、アンチエイジング世代に入ると生活習慣病まっしぐらの人たちも多い。一方若い女性たちの極端な瘦せも目立つ。

 

40歳までは美容・健康そして40歳以降はアンチエイジング概念をプラスする。

 

山葡萄の栄養的な特徴はポリフェノール含量、ビタミンC,鉄分が多いということ。

 

若い女性のために不足分をおぎなう山葡萄は勧められる。なんとか入り美容液やある種のサプリメントよりは役に立つ。

 

加齢のプロセスを説明するうえで、酸化ストレス仮説が重要だ。体内の活性酸素を処理しきれずに残った活性酸素が体内で悪さする・・・その酸化ストレスは全身いたるところで影響、たとえば動脈、肌、脳などの老化や疾患の引きがねになる。特に生活習慣病においては酸化型LDLが動脈硬化を促進するということで、それに対する抗酸化物質摂取は予防的意義がある。

 

酸化ストレスを和らげる抗酸化物質を外から摂取することでアンチエイジング効果を期待するというものだ。

 

ポリフェノールは植物化合物(ファイトケミカル)の中で2個以上のOH基のついたフェノール環を持つ植物が産生する物質である。抗酸化作用、がん予防、殺菌作用、肝機能改善・・・などが有名。

主なポリフェノールの種類と分類

・フラボノイド

 カテキン(ワイン、茶、リンゴ、ブルーベリー、)、アントシアニン(ぶどう、紫イモ、ブルーベリー)、タンニン(お茶、ワイン、柿、バナナ)、ルチン(ソバ)、イソフラボン(大豆)

・フェノール酸

 クロロゲン(コーヒー)

・エラグ酸(イチゴ)

・リグナン(ゴマ)

・クルクミン(ウコン)

・クマリン(パセリ、柑橘類)

量も大事だがその能力にも(抗酸化能)それぞれ差がある。

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野菜果物にも含まれるポリフェノールだが、品種改良のプロセスでポリフェノールが少ない野菜をめざしていた歴史もある。「あく」は身体に良くない、という間違った解釈がされていたからだ。野菜を切ったときに褐色に変色したり、水につけると茶色に染み出す成分が「あく」とされ敬遠されていた。今思えばそれがポリフェノールであり、最近の野菜に感じられない風味の奥深さだった。

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さらに山葡萄には特殊で希少なレスベラトロールというポリフェノールが含まれている。簡単に言うと直接の寿命延命効果、インスリン抵抗性改善などの可能性があるという。カロリーリストリションという食事療法と同じ効果が期待されるとなれば、食事制限は困難な人々に明るい希望がわいてくる。サプリメントまで出ていて、アンチエイジング専門家は使用している方も多いという。

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赤ワインが動脈硬化や心疾患の予防効果、最近ではアルツハイマーの予防効果まで謳われはじめている。

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山葡萄ジュースも同じ土俵にたてる・・・その日が来たようだ。公的なデータでは無いが葡萄の8倍のポリフェノール量だとか。しかもアルコール成分が無い。ワインより老若男女に楽しんでいただける。その色、渋み、酸味、鉄の匂い・・・風味がすべて成分を反映している。ワインと同じ解釈。

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シニア野菜ソムリエの宿命。ワインと違って酔わせられない。

それにしてもどれくらい毎日摂取すれば予防効果があるのか・・?今のところ判明していない。抗酸化物質には光と影がある。全てが健康に役に立つというわけではないことを付け加えておきたい。

 

日常的に赤ワインを飲むフランスで心疾患が少ないのは赤ワインポリフェノールのお陰だが、アルコール性肝疾患も多い。「飲む理由」「飲みたい理由」ひとそれぞれ・・。


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野菜を1400gとり、緑茶を1杯飲むと1300mgのポリフェノールが摂取できる。赤ワイン180ml400800mgのポリフェノール量。美容・健康・アンチエイジングにはポリフェノール以外でも野菜・果物が必須ということは今更かたるべくもない。

 

まぁ今日も野菜ソムリエとしてテイスティングで楽しみますか・・・。今日はブラインドで。