6月のワイン会:衣川のガルギール

2012年6月26日 23:09

ちょっと湿度が高めの夕刻に会場にたどり着く。





テーマ野菜は岩手県奥州市衣川地区のガルギールと、マスターソムリエが仕込んだお酢「七重八重」。







マスターソムリエ高野氏は上機嫌。



岩シェフは今日も清々しい。



語るメニューは私の中では産地見学の時からすでに立体的になっていた。かつて衣川診療所の一室で当直業務をしながら野菜ソムリエの試験勉強をしていたころが懐かしい。



今日のメニューも押し付けのない、岩シェフの素材に対する畏敬の念、といえば行き過ぎ感もあるが、濃い味仕上げに決してしない、つまり野菜をしなせず料理する、この一点、毎回きちっとクリアしているだけでも特筆ものなのです。(失敗すると濃い味にしてごまかすことがあるのが酒宴のお料理なのです。)



ガルギールを使った前菜5







ガルギール入りスープ、サラダ、ホタテにガルギール・パウダー使用のソースをまぶして、ガルギールを巻き込んだクレープ、そして鯛のカルパッチョにガルギールの芯をあしらっています。岩シェフお得意の「○○づくし前菜」。毎回、とっても楽しみなのですよ。





ガルギールを練りこんだマルタリアーテティ

ガルギールの乾燥粉も古都の遊食の製品です。鮮やかな緑、エビのピンク色が美しい。



信州サーモンのダンテ風

野菜ソースとおかひじきがサーモンに絡まります。



ホエー豚ヒレ肉の七重八重風味

しっとり柔らかさの豚は余分な脂はありません。




チーズを三種(カマンベール・ブルー・味噌モッツアレラ)

日本人の作るチーズは芸術的です。



七重八重風味のチーズケーキ



キッチンの動的な雰囲気が大好き。



安曇野ワイナリー、マルメロ・ロゼ・スパークリング2010[原産地:長野県、佐久市]

井筒ワイン、長野県原産地呼称認定・ピノブラン2011[原産地:長野県、塩尻市]

ヌーシャテル・ケヴェルツトラミネール[原産地:スイス、ヌーシャテル]

井筒ワイン、長野県原産地呼称認定・シャルドネ樽塾2010[原産地:長野県塩尻市]



シ・モン・ペール・サヴェ(もしもお父さんが知っていたら)2006[原産地:フランス、ラングドック・ルーション]



亡き父にささげたワインらしいです



ジャメイ・ルノンセ(決してあきらめない)2006[原産地:フランス、ラングドック・ルーション]

タイトル、根性ものはダメなんですが、ワインとしては好きです。



最近の変化・・熟成が進んだ赤ワインが好き



シャトー・テリルー・バリック2003[原産地:フランス、西南地方・ベルジュラック地区]



五一わいん、長野県原産地呼称認定・氷果の雫コンコード2010[原産地:長野県、塩尻市]

アイスワイン、デザートワインは未だに苦手です。



食と健康、アンチエイジングなどを勉強してくると、食の間違った意見には我慢できなくなる今日この頃、お酢の減量効果とか、ワインはアンチエイジングとか、たとえお遊びと解っていてもこの意見には賛同できないのです。



お酢が健康的、というのは正確に言えば、完全に精製されていない茶色のお酢。大量生産の酢酸くさい透明なお酢とは違います。そういった点ではこの七重八重は到達していますが、科学的なことをお話できる人が造っている業界にいないことが事実。



ワインが健康的、というるのは赤ワイン1-2杯まで。フランスは赤ワインポリフェノールのお陰で心疾患は少ないものの、アルコール性肝障害や精神疾患がとびぬけて多いのです。




 毎回、自分のお気に入り食材を探し、産地に赴き、手配をしてお料理に再現してもらう。かかわる人々のまごころをきちんと捕らえてメニュー構成をしてくださる、そういった岩シェフのお料理を頂いて、もう一月がんばれるな!そんな気持ちです。

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