伝統的地中海式料理・・・なかなかお目にかかれません。

2012年4月7日 11:36

本物には日本ではそうそう出会えないのが伝統的地中海式料理。医学的に健康食として支持されている稀有な食文化。

その食材の使いまわしかたから相違が感じられます。伝統的地中海食ダイエット・ピラミッドのベース部分、身体活動(運動・労働)に注目です。ダイエット、は減量という意味ではありません。健康を食から追求する方法です。念のため・・。

穀類からの炭水化物は身体活動によって必要量が変わりますから、ここは個々人の生活内容によってケース・バイ・ケース。低糖質ダイエットが良い・悪いは身体活動内容がどうか、という議論なくしてはじまりません。図の赤い点線で囲んだ部分、運動が少なければ炭水化物も少なめ、とすればいいのでして、糖質制限食で脂質からのエネルギー量を増やすなら、オリーブオイルなどの良質の油脂を選択しなければなりません。このあたりが「肉を食べるダイエット」の矛盾点です。

日本国民は額に汗して働くことを忘れてしまい、そして自ら選ぶべき食事も見失った様なのです。専門家には、そのあたりを正確に指摘してほしいです。

基本的に地中海食では頻繁にお肉は食べません。でもコース料理で頂くとメインはまずお肉。いつも思うのは、多い・・・、これを13回に分けて食べたいな・・。
さて最近食べた順からご紹介、盛岡材木町の「ミタイ・ミタ」



前菜のサーモンのサラダ


ハモン(生ハム)




チョリソ(山の中でつくられるハム、という意味。スペインでは山岳地帯でつくられるそうです)



白身魚(塩干しのタラ)のぴろぴろ(煮込んだ時の音を表現)。パンと良く合います。


パエリア



デザートのミントのシャーベット




東京銀座「バリ・デ・オジャリア」


伝統的なセレモニー用、お酒の注ぎ方。店主はこのスペインの特殊な資格を持っているそうなのです。



かんきつ類、季節の野菜サラダ。ツナ(白身魚)、茹で卵も。オリーブオイル、ワインビネガーで味付け。拡大写真、タケノコのようなものがヤシの芽のオリーブ漬け。アクセントになかなかでした。アーティチョークと姫タケの中間の味。




オジャ。ヒイカ、トマト、玉ねぎ、にんにくが入っています。パエリアが有名ですが、スペインは特別お米を多く食べる文化ではありません。オジャは日本の「おじや」が語源ですが、料理する鍋の形態が「オジャ」、それで塩漬けした肉をまめと煮込んだりするのだそう。映像のピントがずれていてごめんなさい。






ポークのお料理、芽キャベツ、マッシュポテトそれからかんきつ類のソース。それからシェーリー酒。

地中海食はあまりお肉を食べません。





ハチミツのチーズ・ケーキ。かけてあるマーマレードがバレンシア風(バレンシアはスペインの地方都市)です。でも日本人だからこその繊細なスイーツ。

スペイン料理の特徴はオリーブオイルと新鮮な魚介類。ともかく摂取する油脂のバランスが良いのですね。それからかんきつ類を普通の食事の一部としているのもアンチエイジング的です。オレンジなどのかんきつ類の輸出はトップクラスです。



そして再度ミタイ・ミタでのランチ



前菜、これにスープがつきます。トルティージャ(スペイン風オムレツ)も有名ですね。オリーブが塩辛くなくて、とっても嬉しい。



鶏肉の香草焼き。付け合せのキャベツとレタスの千切りはビネガーたっぷりの爽やかしたて。


デザートは桜シャーベット。

これで1000円はお安いです。ゆっくり頂くのならこのコース。少なめのコースもあるし価格もランチ価格なので、仕事の合間の昼食に。

研究熱心な若い店主さんと少しお話ししましたが、お肉や魚を出さないとお客さまの満足がなかなか得られないとか。とても気持ちは良くわかります。伝統的地中海料理と野菜料理の追及、いつか実現したいです。それがアンチエイジング食を極める事になるのですから。

ヨーロッパの片田舎を旅し、安いホテルに宿泊すると、提供される朝食はパンと果物と紅茶くらい。オプションでハム・ベーコン、卵料理もありますが、それに比較してかなり高い印象をうけました。


憧れの伝統的地中海料理・・・まずは野菜調達からだなぁ・・・。