洗練された健康講座

2012年12月12日 0:15

大阪府立大学リハビリテーション学科教授 今井佐恵子先生の講演とランチメニューをいただく「食と健康セミナー&ランチ」に参加しました。ホテルオークラ神戸はこれまでも食と健康をごくあたりまえのサービスとしてきた歴史があるそうです。


 

セミナー講演は90分、長かった・・ですが、さまざまな知識が凝縮されていたので、まとまった知識が得られたのではないかと思います。

 

その後、野菜の魅力が充分に引き出された素晴らしいメニューの数々。

 

食事の始まりは「野菜サラダ」という講演内容をうけての前菜。

お日様の恵み野菜づくしの冷製プレート

*高知県産完熟フルーツトマトのマチュドニア風エキストラヴァージンオイルとモデナ産バルサミコソースパルメザンチップ添え

*海藻サラダとレタスのポーピエット柚子の香りとともに

*プロヴァンス風五種野菜のマリネハーブ風味

*カリフラワーとブロッコリーの冷製自家製マヨネーズと木の実のミモザ風

*怒りんぼうの茸のマリネ(茸のマリネアーリオオーリオぺペロンチーノ風)

 

この一皿にさまざまな食材があふれています。すでにこれで完結しているメニュー。

 

担当のシェフ、語る言葉に食材とお料理への深い造詣がほとばしっていました。

 

続いて大地の恵みのグラタン仕立て(土の中で育った野菜)

淡路島の成井さんちの完熟玉葱 ポワロー葱 蕪 牛蒡のグラタン ボローニア風

ベースは野菜の切れ端をとことん煮つめたソース(フォンドボー)が野菜を主役にし、グラタンソースにかつて経験したことのない優しい旨みをだしています。ひとつのハードルを越えたかのようなメニューです。

 
 

ハーブの香りとともに 貝の旨みのポタージュ バジル風味

ムール貝、あさり、ハマグリの旨みの重なりを作り出し、一つ間違えば、とげとげしくさえなりそうな旨みをポタージュで和らげ、そしてバジルがさわやかさをプラス。一番のお気に入りです。美味しい!

 

冬の宿毛港より

真鯛のポアレ サフランリゾットとロマネスコ添え フルーツトマトのソースとともに 青シソオイルのアクセントで

鯛の淡白な旨みと口当たりのよさ、そしてリゾットを絡めて、サフランソースの鮮やかさが心を励まし、健康になった感覚に。オレンジ色はファイト!の色。

 

北の大地より 

焼きたての林檎タルト シナモンのアイスクリームとキャラメルのソース添え

最後のデザート。りんごはどちらかというと大衆的なスイーツが多いのですが、キャラメルソースとシナモンのバニラアイスを取り合わせると、そのさわやかな実力が何倍にも膨れ上がり、こころが若くなったような気がしました。

 

本日発売のホテルオリジナル・ドレッシング。向かって上段左寄り時計まわり、焼き玉ねぎ、生姜、トマト、青パパイヤ、ニンジン、牛蒡のラインアップ。
 
 
 
毎日が楽しくなりそう。野菜との組み合わせも無限大です。

 

今井教授と記念写真。気さくな方です。

 
今井教授の研究、食事の前にサラダ、の研究概要について記します。

 研究チームは、日本人の2型糖尿病患者19人と健康な被験者21人を2群(A群とB群)に無作為に振り分け、炭水化物の前に野菜を食べることによる食後の血糖変動への影響を、持続血糖測定システム(CGMS)を用いて解析を行った。

 CGMSは、細いセンサーを皮下に刺し、細胞間液の糖分濃度をセンサー間に流れる電流の大きさに置き換えることで、血液中の糖の濃度(血糖値)を1288回測定する機器。

 その結果、ご飯などから食べ始めた患者は、食後2時間経過しても、血糖値の平均が195mg/dLと高いのに対し、野菜から食べ始めると160mg/dLに下がり、変動幅が小さくなった。健康な人も野菜から食べ始めた方が、血糖値の変動幅が抑えられた。

血糖の大幅な変動は、脳卒中・心筋梗塞発症につながる細小血管や大血管障害を促す。食後高血糖や1日の血糖変動幅が、動脈硬化と深い関係にあることが報告されている。そのため、食事療法で血糖変動を減らすことは重要となる。

感想、私にとって、いずれにしても野菜は食べるべきもの、であり、美味しいから食べたくなるものでもあるのです。ホテルオリジナルドレッシングを毎日のサラダ生活でコツコツ、これが確実な健康への道のりです。ここからが大事、出番を感じます。
 

ラベル: