コール・ラビ

2012年6月29日 22:40

これだけきれいなコール・ラビに出会ったのは初めてです。キャベツの仲間ですが葉脈の根本の太い部分が肥大化したものと考えれば解りやすいと思います。食感もそのままの通りです。



紫とうす緑があります。キャベツにも紫、うす緑があるのと同じですね。



割面はみずみずしく密です。



生でも加熱しても頂けますが、日本食にはどちらかと言えば向いていません。



今回は塩麹に2晩漬け込んでからチャンプルー風にしました。肉を使わなくてもしつこくない美味しさです。ゴーヤと一緒でも美味しいと思いますが今回は塩麹の味わいを楽しみたかったのでネギ少々とおかかでアクセント。



シャキシャキの歯触りが持ち味ですね。観葉植物としてなら面白いでしょう。ただすぐに大きくなって花がさいてしまいそうですが・・・。



こういうワクワク野菜、野菜好きでなければ手が出ないかもしれません。レストランであればメニューに写真のせてメニューの価値づけ、といったところでしょうか。最近は価格もぐっとお安くなりました。


6月のワイン会:衣川のガルギール

2012年6月26日 23:09

ちょっと湿度が高めの夕刻に会場にたどり着く。





テーマ野菜は岩手県奥州市衣川地区のガルギールと、マスターソムリエが仕込んだお酢「七重八重」。







マスターソムリエ高野氏は上機嫌。



岩シェフは今日も清々しい。



語るメニューは私の中では産地見学の時からすでに立体的になっていた。かつて衣川診療所の一室で当直業務をしながら野菜ソムリエの試験勉強をしていたころが懐かしい。



今日のメニューも押し付けのない、岩シェフの素材に対する畏敬の念、といえば行き過ぎ感もあるが、濃い味仕上げに決してしない、つまり野菜をしなせず料理する、この一点、毎回きちっとクリアしているだけでも特筆ものなのです。(失敗すると濃い味にしてごまかすことがあるのが酒宴のお料理なのです。)



ガルギールを使った前菜5







ガルギール入りスープ、サラダ、ホタテにガルギール・パウダー使用のソースをまぶして、ガルギールを巻き込んだクレープ、そして鯛のカルパッチョにガルギールの芯をあしらっています。岩シェフお得意の「○○づくし前菜」。毎回、とっても楽しみなのですよ。





ガルギールを練りこんだマルタリアーテティ

ガルギールの乾燥粉も古都の遊食の製品です。鮮やかな緑、エビのピンク色が美しい。



信州サーモンのダンテ風

野菜ソースとおかひじきがサーモンに絡まります。



ホエー豚ヒレ肉の七重八重風味

しっとり柔らかさの豚は余分な脂はありません。




チーズを三種(カマンベール・ブルー・味噌モッツアレラ)

日本人の作るチーズは芸術的です。



七重八重風味のチーズケーキ



キッチンの動的な雰囲気が大好き。



安曇野ワイナリー、マルメロ・ロゼ・スパークリング2010[原産地:長野県、佐久市]

井筒ワイン、長野県原産地呼称認定・ピノブラン2011[原産地:長野県、塩尻市]

ヌーシャテル・ケヴェルツトラミネール[原産地:スイス、ヌーシャテル]

井筒ワイン、長野県原産地呼称認定・シャルドネ樽塾2010[原産地:長野県塩尻市]



シ・モン・ペール・サヴェ(もしもお父さんが知っていたら)2006[原産地:フランス、ラングドック・ルーション]



亡き父にささげたワインらしいです



ジャメイ・ルノンセ(決してあきらめない)2006[原産地:フランス、ラングドック・ルーション]

タイトル、根性ものはダメなんですが、ワインとしては好きです。



最近の変化・・熟成が進んだ赤ワインが好き



シャトー・テリルー・バリック2003[原産地:フランス、西南地方・ベルジュラック地区]



五一わいん、長野県原産地呼称認定・氷果の雫コンコード2010[原産地:長野県、塩尻市]

アイスワイン、デザートワインは未だに苦手です。



食と健康、アンチエイジングなどを勉強してくると、食の間違った意見には我慢できなくなる今日この頃、お酢の減量効果とか、ワインはアンチエイジングとか、たとえお遊びと解っていてもこの意見には賛同できないのです。



お酢が健康的、というのは正確に言えば、完全に精製されていない茶色のお酢。大量生産の酢酸くさい透明なお酢とは違います。そういった点ではこの七重八重は到達していますが、科学的なことをお話できる人が造っている業界にいないことが事実。



ワインが健康的、というるのは赤ワイン1-2杯まで。フランスは赤ワインポリフェノールのお陰で心疾患は少ないものの、アルコール性肝障害や精神疾患がとびぬけて多いのです。




 毎回、自分のお気に入り食材を探し、産地に赴き、手配をしてお料理に再現してもらう。かかわる人々のまごころをきちんと捕らえてメニュー構成をしてくださる、そういった岩シェフのお料理を頂いて、もう一月がんばれるな!そんな気持ちです。

ラベル:

アンチエイジング学会での弁当

 12:01



抗加齢医学会総会のランチョンセミナーのお弁当です。

毎年ですが、さすがのこだわりです。
左上から右に、玄米ごま塩、にしん昆布巻き丹波の黒豆煮、長芋酢ぬか漬け、中段ひだり、桜海老かき揚げ(蓮根、三つ葉)奈良県産大和芋、金芽米きのこ飯、きんぴら牛蒡コウナゴとくるみの佃煮、下段左、京がんも、竹の子、帆立貝、京竹の子、スナップエンドウ、蕗、椎茸の炊き合わせ、壬生菜おひたし、わらび餅、金芽米小梅、です。

800Kcal, フードアイコンのAOUと言う抗酸化を示す値も示し、抜かり無いです。

言いにくいのですが、他の医学会会のヒドい事と言ったら…放射線医学会の時のお弁当は1200Kcalは越えていたと思います。

まずは、この流れが出来たこと、一般にも浸透して欲しいですね。

音楽と言う環境。

 10:42



昨年の今ころに発売になった、野菜がよろこぶモーツァルト、と言うCD、それから友人からいただいたとれたてきゅうり、自家菜園の人参葉っぱ、シソ葉です。

人参栽培は難しく、私は専ら葉野菜として利用しています。栄養価が高いのです。

きゅうりはとれたて、冷やさず、これがとてもおいしい、花落ちがそのまま付着しています。

本当に野菜が嬉しい!と感じる科学的根拠なんて有るわけないでしょう!と言われがちですが、そのような考えが私たちを不幸にしているのも事実です。

CDのレーベルに文章を書いていますが、テーマは環境。ちょうど震災のあと、環境がこれまで私たちの命を揺さぶるものか…と思いながらの執筆でした。

タワーレコード系で取り扱っているそうです。


ガルギール

2012年6月16日 20:25

それはルッコラ(イタリア)あるいはロケット(アメリカ)よりもはるか昔から存在した葉野菜のエジプト由来のネーミングである。





地中海沿岸原産の説と モロヘイヤと同じくエジプト原産の説がありますが、ピラミッド建設の時代からあったようです。



岩手県奥州市衣川地区。米どころで夜は星の美しい地域、世界遺産平泉に、ほど近い場所にあります。



衣川育ちのエジプト野菜は、199512月、合併前の佐々木秀康衣川村長の実弟である佐々木良昭拓殖大学教授から種を預かったことから誕生したらしいのです。栽培を農協に委託し、農協は8戸の農家に生産を委託した。委託を受けた農家は、ガルギール研究会を発足し、同年に試験栽培をスタートさせました。最初は、気候風土が全く違うエジプト野菜が本当に育つかどうかも解らないまま、10平米からスタートし、順調に展開、翌1996年は3,000平米、1997年は5,000平米に作付面積を増加したということです。



佐々木秀康衣川村長は地域医療に大変理解のある方で、国保衣川診療所の一角に村長のたっての願いで出来た足裏刺激の小道があるのです。これはなかなかユニークで一見の価値ありですよ。



縁あって衣川診療所の非常勤を2年くらいさせていただきましたが、この地域、以前、東洋医学の先生がいらしたことがあり、食と健康についての習慣が色濃くのこっています。シソエゴマの産地でもあり、またガルギールとならんでモロヘイヤなども普通に栽培され、食卓に登場します。


カルシュウムはほうれん草の4倍 牛乳の2.5倍 ビタミンCはイチゴの1.5倍も含まれています。もちろんアブラナ科野菜に特徴のイソチオシアネートもたっぷり、女性に欠かせない葉酸も。



衣川診療所の仕事はとても楽でした。住民の方々の健康に対する意識の違い、前任の先生が素晴らしい方々でしたので、医師が尊敬されているのです。これは何物にも代えがたい事です。



このガルギールを特産にしようと以前から頑張っているのが古都の遊食。

http://www.sanchoku-iwate.com/pc/contents/shop/f4_80.htm



こちらにはツタン乾麺シリーズでガルギールとモロヘイヤの麺を売り出しています。店頭には生麺も売られていて、とてもきれいなグリーンをしていました。



その他ハトムギ茶なども販売。食と健康、今こそ衣川地区の食材が世に出る時なのです。




生産者の佐々木さん。ご自宅の隣に古い蔵がありまして農家としての歴史を感じさせます。私の感想ですが、衣川村の時はコンパクトにまとまり、行政が隅々までいきわたり、まさしく自治を感じたものです。しかし奥州市として再スタートしてからでしょうか、人々の気持ちが散漫になったような気がしてなりません。奥州市衣川地区の行政担当者にガルギールの問い合わせをしても、古都の遊食に情報を求めるありさま、かつてと全く雰囲気が変わってしまいました。



他の伝統野菜同様、生産者も平均80歳くらいと高齢、このままガルギールはじめ健康農産物が廃れてしまうのは地域としても宝の損失だと思うのです。

蕾野菜:なかなかお目にかからない「ニンニクの蕾」

2012年6月2日 20:06


花蕾野菜としてはカリフラワーとかブロコリーが有名で、ごく普通に購入できる。特にインパクトもない、嫌いな人も少ない野菜である。



しかし、ユリ科野菜の蕾は実力派で、クラブの女性に例えるとチャラチャラしていないが確実に固定客がいて、お店にどっしりと構えているタイプである。



これはニラの蕾。
ユリ科の野菜の蕾は、そのほとんどが食することができる。ユリの蕾、ニラの蕾、そしてニンニクの蕾である。



色合いが良く見るとおしゃれである。ほんのりピンクが混在してスカーフの柄状である。



そしてお料理すると先端までニンニクの含硫化合物の香りがただよってくる。恐れいりました。そして蕾野菜に特徴的な糖質の多さが風味を良くする。



これはオイスターソースと醤油の炒めものが良い。熱を加えると思った以上に柔らかくなる。



ニンニクの蕾は食材としての流通はほとんどないので、それ自体が栽培目的で無く、つまりニンニクを生産する過程の副産物であるから、ずっと進化することは無かった(蕾に焦点を合わせた品種改良ではなかった)はず。だからその媚びない姿が私はとても好きだ。



厳しいことを言うが、私はあからさまに異性に媚びる女性からは遠ざかる事にしている。特に、ノースリーブのワンピースの上にジャケットをはおり、「その時」になるとジャケットを脱ぐ行動をとる女性。意識しているしていないに関わらず、この深層心理を知っている私は、「あっそう、その程度・・・」と決して仕事は一緒にするつもりは無かった。ただし生殖年齢を過ぎた方なら・・・大目に見たいと思う。