隼人ウリには沢山のネーミング

2011年6月30日 17:57

隼人ウリは本州各地で生産されている。寒い地域では育たず、大正に薩摩に導入されたという。薩摩隼人にちなんでいるという。秋田で見かけたこともある。


高地の朝市

ちゃうせ、チーテ、インドウリ

どこにも隼人うりとは書いていない。

白い果肉のものもある。

味噌漬け、粕漬け、炒めものなどで食す。


バリ島の料理教室に参加したときはチャンプルーみたいなメニューだった。

鑑賞用によさそうだ。来年の緑のカーテンに予定しよう。

ところで隼人とは、革命家のような戦う人、という意味がある。ちょっと野蛮な意味合いも含まれているが・・・。


バリの市場。インドネシアではこの隼人ウリをジャバニーズと呼ぶ。料理の先生に「なぜ?」と聞くと、笑って教えてもらえずじまいだ。日本ではインドネシアと呼び、インドネシアではジャパニーズと呼ぶ。面白い関係がありそうだ・・・。

ラベル:

ひとつの支援のかたち・・・認める、という支援

2011年6月27日 20:51

野菜王プランツ・プロジェクト、愛知げんきの郷からの種を被災地へ繋ぐ。



被災地は復興へと緩やかに歩んでいて・・・生き延びた花が命の限り咲いていた。浜茄子の馨しさが静寂のなかで天国への階段のよう。


それでも爪痕はのこされていて、倒れた鉄橋、引きちぎられたレールが津波の恐ろしさをいやおうなしに思い起こさせる。

塩害で枯れた針葉樹、その周囲の緑の葉っぱがコントラストを作り出す。


今日は花の苗の情報を持って、岩手県田野畑村の特定非営利法人ハックの家を訪問した。就労に支援が必要な方々を中心に作業している。愛知げんきの郷から頂いた種は、このように色々な場所で芽を出している。


施設を切り盛りしている竹下さん。働き者で有名。


はたおりの他、染め物、パン作り、野菜作り・・・

本業は水産加工だったが、今回の震災で工場は無くなり・・・しかし再起することが決定したという。


織物はオーダーメイドできる。たとえば着なくなった洋服の再利用。このバッグはとある女性がおばあちゃんの帯をバックにアレンジしてくれるように遠路はるばるここまで来て依頼されたそう。

思い出を、さらに人の手のぬくもりを加えることで、きらめきが増していく。


蔦布の自然感と清涼感は、それはそれは心地よい。夏の暑さ対策にも・・・。

たんに押し付けるだけの支援ではなく、こういった仕事をオーダーして支えることも敬意ある支援だと思った。


オーダーがてらに旅を兼ねて施設をおとずれてみましょう。

人生という旅路にまごころを携えて、あなたが忘れていたものが、きっとここにはある。

ハックの家
028-8407
岩手県田野畑村菅窪20-2
電話 0194-34-2303
Fax 0194-34-2773

ラベル:

アーティ・チョーク

2011年6月25日 20:44

種を取りよせて自家菜園に蒔き、その後、株で5年間連続栽培している。





開花、ななめ下から


上から、蛍光色ぐらいのピンク色だ。

今年も元気に咲いてくれている。

花なのだが、勝手に人間が蕾を美味しいと食べている。私は美しいから咲かせている。

ラベル:

被災地の学校給食が問題になっているけれど・・・

2011年6月23日 23:19

この写真の学校給食が問題にされている。


ひどい、行政は何をやっているんだ、募金はどうなっているのだ!・・・。はたまたなんだか解らないが「もっと肉をくわせろ」とか。

批判しか聞こえてこない。私はたまらなくなり facebook のコメントでこう記載した。

その1.行政だって大変な状況です。

その後もおさまらない批判のアラシ。たまりかねて・・・

その2. パーフェクトな給食を出しても食べ残すことが多い学校給食、そこに異議を申し立ててから、コメントを記載してください。

その後の反応は見ていない。

募金を出せばいい?それではこれまでの日本の国際社会の立場となんら変わりない。

被災地での支援活動を行っている某大学の准教授のつぶやき・・。

あなたがそれをそうしたい、というのであれば、あなたが現地でしてください。

この給食を準備するのに、一斉に平等に同じ時間帯で準備するのにどれだけの労力が払われているのか、離れている人々は理解できていない。

現地のスタッフも被災者である。現地でボランティア活動している方々で、こういった支援を、起承転結で出来る人はごくごく限られている。

ラベル:

今月のワイン会:日野菜とほろほろ鳥

2011年6月19日 22:58

マスターソムリエ高野豊氏のワイン会
今月のお題目は日野菜とほろほろ鳥

日野菜、カブの仲間で根も葉っぱも頂く。野沢菜と同様、カブ菜は葉を食用とする。


会に先立ち、シャンパンサーベラージュ。今日の剣はいつもと違って漢剣。まだ慣れていない・・と言いながらスパッと。いつも思うのは高野氏のサーベラージュは「せーのー」が無く、いつのまにか「切れている」。

乾杯。ほろほろ鳥、というより石黒農園の説明しました。
http://yasaioh.shopdb.jp/index.php?id=199975838680097944322086500778970601248002


日野菜と海の幸の軽いマリネ

根っこの部分のピンク色が美しい。辛みを感じさせ、日野菜の個性をまず主張。カブ菜系の野菜は葉っぱが若いころは(食べごろ)根も若く、よって辛い。根が成長すると甘さが加わってくると推察する。


ホロホロ鳥のブロードに浮かべたトルテリーニ

これは高野氏が日本で最も完成度の高いほろほろ鳥料理、ときっぱり言った。なるほど肉料理には見えないながら、あっさりながら確かにほろほろ鳥のスープに、しゅるりとしたパスタ系の、これまたほろほろ鳥の味わいをしっくり練りこんだ、かつてない奥深い味わい。さすが岩シェフと唸るしかない。


スズキのアクアパッツァ

アサリの煮汁が白身魚ににじんで、これがまた白ワインに合う。お皿の煮汁すべてを残さずいただきたくなるくらい。


ホロホロ鳥のロール マルサラソース日野菜のソテー添え

肉そのものはたんぱくながら皮は比較的厚く脂身も多いほろほろ鳥の性質をうまくロールで仕上げ、付け合せの野菜とのハーモニーを楽しむ、私の好きな食べ方。多くのほろほろ鳥料理は、ローストして個性的なソースを「べちょっ」と載せるものが多かったのですが、このメニューだとほろほろ鳥の素材感のみならずローストのテクニックの高さをも感じることができます。


ほうれん草の根っこも「美味しさ」の演出・


チーズを三種
カマンブルー・味噌漬けモッツァレラ・キャラウェイ入り硬質チーズ


ドライフルーツとチーズのズコット


今日は白ワインをいろいろ楽しむことができました。

Azumino Winery NIAGARA Sparkling 2010
Orvieto Classico Secco BIGI2008
MACON-MILLY Conte LAFON 1999


もちろん赤も素晴らしく
Qilian Wine Dry Red 2007
Nuits-Saint-Georges en Rue de Chaux Bertrand Ambroise 1999


デキャンタージュのひと手間もワインをより美味しくする「技術」


そして今日は特別。和歌山県有田市のミカンを現地でしぼって急速冷凍し長野県安曇野ワイナリーに運んで製造したリキュールとアイスワイン。技術や製造工程がパーフェクト・・・という説明でした。
Azumino Winery Kaori Kibana 2010
Azumino Winery Hime Kibana 2010

今日はいつになく「技術」を感じたワ イン会です。

ラベル:

カレールウではカレーは食べられない

2011年6月17日 18:39

カレーと言えばターメリック(クルクミン)。最近はアルツハイマー病を予防するということで脚光を浴びていますが・・・。

日本のカレーはルウ文化。具が何であれ、それなりの味に仕上がります。

そもそもターメリックは辛くなく、どちらかといえば色素。ちょっと渋苦く、肝機能改善薬としても有名で、たしかに薬の味がします。

カレー粉たっぷりのお料理をつくるときは、その渋みをかくすためにヨーグルトやココナッツミルクを加えます。今日はチキンカレー。ニンニク、ヨーグルト、トマト、ホウレンソウ、玉ねぎ、鶏肉のヘルシーメニュー。


ところで日本のカレールウ、パッケージ後面の原材料の記載を見るとその組成が解ります。材料の多い順番ですから、油脂・・・・かなり後半にカレー粉となっていますね。

たまにはカレー粉からつくってみましょう。いつもと全く違う風味です。唐辛子としょうがを入れるとさらに薬膳風で、プロっぽくなります。

医療がコンビニ化しない様に

2011年6月15日 20:22

それば手打ち蕎麦屋と立ち食いソバの違いのように、選ぶ人がその価格と価値を把握した上で評価を下す、ということが医療機関には当てはまらない。

今日は風邪をひいてつらいので病院に行こう!

Aさん、大事な会議があるからはやく薬を処方してほしい。
Bさん、どうもいつもの風邪症状とは違うからちゃんと診察を受けて、どんな食べ物が良いか、とかホームケアも指導してほしい。

この2つ、あるはこの10倍以上のニーズの違いが、同じ待合室にあふれている。

そして・・・

医療関係以外の方と話をしていると、どうも医師は良く思われていないようで気の毒になる。気の毒になる・・そんな第三者的な表現なのは、かつて地域医療をしていた経験から、自分の評価や噂話が、実態のそれとは大きく異なっていることを経験しているからだ。

医師は基本的に肉体・精神労働者だ。眠らなくてもあたりまえ、これくらいキツイことを言ってもこちらは患者だから許される、給料が高いのだからそれくらい働いてあたりまえでしょう・・・。

かなり手厳しい。しかし皆、生身の人間。もっとも間違っているのはお給料。金融機関や大手民放の方々の方が高いそうで・・。しかもプライベート時間は限られているから、奥さんから三行半をつきつけられ、実家に帰ってしまったきり・・、あるいは離婚という話も、そう珍しくはない。

それでも20年くらい前は、皆さんから尊厳をもって「先生」と言われた。それが救いでどんな過酷な毎日でも、楽しく過ごせたような気がする。

ところが、最近は・・・・。これは医療システムに問題があるのだ(と解釈している。医療評論家やジャーナリストではないのであくまで感想)。

日本の医療費は安い。東京で虫垂炎の手術を受けるのとニューヨークで手術するのでは3-4倍の開きがある。しかもニューヨークは日帰り手術だ。

そして出来高払いのしくみ。沢山診ないと経営が成り立たない。病気を予防する、という医師法の最初に掲げられているプリンシパルが診療報酬に反映されてきっていない。

高齢者医療には希望を見いだせず・・。生活習慣病などは患者さんの病気に対する理解度が低いと、説明する気が失せてくる・・・。つまりともに病気を治す喜びという基本が無くなっているのだ。

立ち食いソバを3時間で食べて満足なひと、手打ちそばを5分で出されて食べて満足の人、立ち食いソバを食べに来たつもりなのに2時間またされて腹を立てる人。それでも値段の差があれば解り易かろう。

診療報酬は一律。患者さんの評価はまちまち。結果ではなくプロセスの快適さを求められれば、コンビニ化の流れはとまらないと思う。

それから医師に基本的な人権を認めてあげないと、社会人としての素養を磨く機会をなくし、業とか心意気といったプロ意識が育たなくなると思います。逆に社会からの賞賛はモチベーションを高め、医師の社会参加を促し、地域社会をよりよくしようという意識は結局、医療の質を高める結果となります。

望む医療があるのなら、患者さんもその対価を払うべく努力が必要です。

対価を支払わなくても、少なくても日本の医療システムに感謝の気持ちを。

はやぶさ初乗車:車内で思い起こしたこと・・3か月前の大震災

2011年6月11日 11:57

今日は東日本大震災から3か月目の日です。今日は午前中仙台へ出張、帰りの新幹線は初乗車の「はやぶさ」。




この車内でずっと、震災で亡くなった同級生の事を思い出していました。



海岸沿いに住んでいた彼とは中学校から同級生で、きらりとした瞳と彫の深い端正な顔立ち、そして抜群の運動神経の彼は一見目立つ存在でしたが、その物腰、ムードはかなりソフトで威圧感の無い、地方ではめずらしいタイプの人でした。でも特に親しくなるわけでも、席が近くになるわけでもなく、そのまま卒業していきました。


彼との久しぶりの再会は、地元にある早稲田大学の合宿所(思惟の森)での学生と地元住民の交流会でした。たしか19歳か20歳、大学生のころだったと思います。わたしはオフクロと参加、思い起こせば本当に懐かしい出来事です。

とても星空がきれいな夏の夜。宴もたけなわ、私が近くにあった太鼓で、地元の盆踊りの音色を叩いた・・・とはいっても、それはたいそうな「ど素人演奏」。調子はずれの私のバチをそっと取り、彼は微笑みながらほぼ完璧な盆踊り太鼓を奏でてくれました。

早稲田大学の学生さんに言われました。「こんな素敵な場所で生まれ育って、宝物だよ!」。ちょっと都会志向になりかけた自分を叱ってくれたのです。今はどうしているのかな?たぶんちょっと年下の商学部の学生さん。そしてその晩は学生さんたちの騎馬のスクラムに我が母親、私は乗っけられて、満点の星空で宇宙を見つめていました。

彼との思い出は、その後、わたしが地元の診療所に勤務してからに繋がります。ただ彼との交流はなく、彼の可愛い子供たちに予防注射したり診察したり・・・、でもその子供たちに、彼の面影がしっかり感じられて、そのたび彼を思い出すのでした。

そして311日、彼は防波堤の水門を閉じる任務の最中に帰らぬ人となってしまいました。


2か月後、幼なじみと震災後初めてお酒を飲みました。幼なじみは彼と細く長く付き合いがあったようで、彼のダンディぶりを初めて聞かせてもらいました。よく人の話を聞いてくれて、お酒がすすんでも決して感情をとりみだすことなく、カラオケも川島英吾の曲をそれは素晴らしく歌い上げる・・・お店の女性スタッフは「もう例外なくメロメロ」になったのだそうです。

わたしはそんな彼の事は何ひとつ知らないままに、でもどうしてか、あの思惟の森でみた星空は一生の思い出として心に刻まれています。その思い出に彼が深く織り込まれることになったのは、あの三か月前の出来事なのです。

20年前に出版された記念誌を見つけました。かつて40年前に原発が誘致されようとしていた事実。あぁ確かにうっすらと記憶があります。その中に記載されていた事実

地元住民A:小さなことでも何かあったらもう漁などできないでしょうから、やはり反対です。
地元住民B:雇用が確保されれば出稼ぎに行かなくても良くなる。
当時の村長:安易な補助金で村民の心がダメになってしまう事が最も心配です。

これは時を経て、心にずしりと突き刺さります。その誘致予定地は津波で地上のものがすべて流されてしまいました。

そんなことが次から次へと沸き起こるハヤブサ、まだ仙台盛岡間1時間以上かかる乗車時間を過ごしたのです。

震災で失ったものは本当に大きすぎて・・・でも次の世代へ、残すべき日本を・・・努力するね。星空をありがとう。やすらかに眠ってください。

ラベル:

ほろほろ鳥・・・モネの庭園で暮らすその美味なる食材

2011年6月10日 22:17

石黒農園は岩手花巻温泉の、その奥の心地よい自然の中にある。


飼育舎のイメージからはほど遠い、モネの庭園の中にほろほろ鳥は飼育されている。

お花は秋田生まれの秋田美人のお母様が育てている。初めてお目にかかりまして、岩手の方ではないなぁと尋ねてしまうほどムードが柔らかで美しいのです。

石黒専務。農業に対する姿勢がなかなか洗練されています。頼もしい・・。

これがほろほろ鳥。可愛いじゃなぁい。アフリカ原産でかつては大手商社も国内飼育に参入していたが、いまや飼育農場、日本ではここ石黒農園だけ。40年余りの歴史を持ちます。

第一印象。臭くない。普通ですね鳥の飼育舎は近くを通りすぎただけでものすごい臭気があるのですが、ここは全く。実は地下は温泉で地温が高く、フンがすぐに乾燥して発酵しないので、それで臭いのもとが出来ないのだとか。なるほど・・。フンは米栽培に使用しているとか。ほう、お米にも興味が湧いてきましたよ。

なんと餌は地元産雑穀も使用。これはヒトより健康的だ!

そして加工場も併設。燻製の機械。特製というのが一見して解ります。



広大な敷地はまさしく日本版シャトー。囲炉裏のある別宅もあり、農家レストランも考えているとか。いやーぜひお願いしたくなります。

恐縮なことに燻製のお土産。

私なりの子供たちへの味覚の食育。素材重視。燻製には手を入れず・・。

岩手の姫竹(笹竹)

そして岩手県内の名品3点。浅沼醤油店のポン酢ジュレ
http://www.kurabiyori.jp/SHOP/497301/595050/list.html

早野商店の食用ほうずきジャム
http://i-hayano.jp/

藤沢町スモークハウス道楽亭のチーズ

口腔内でそれぞれ咀嚼して味のハーモニーを感じる。美味しい!はいつも自分の中に世界はあります。

ラベル: